時差ボケの眠い目をこすりながら出発です。LRT(路面電車)に乗り、今日一番目の目的地・キルメイナム刑務所を目指します。
キルメイナム刑務所(Kilmainham Gaol)
数多くの政治犯も収容したアイルランド史の舞台
URL: http://kilmainhamgaolmuseum.ie/
LRTの駅からは歩いて10分ぐらい。風景も楽しみながらキルメイナム刑務所へ。
ここは自由観覧ではなくガイド・ツアーでまわります。かなりの人気で時期によっては事前予約をした方がいいらしいですが、私が行ったときは問題なかったです。ツアーは英語ですが、ゆっくり丁寧にしゃべってくれますので、私でもなんとかなりました。ツアー参加者は白人ばかりでしたが、英語ネイティブではない観光客も多そうでした。
ここは多くの政治犯を収容した刑務所のようで、アイルランドの歴史において重要な場所のようです。また、飢饉の時には収容人数が大幅に増えたそうです。街中にいても食べるところ、住むところはないけれど、軽微な犯罪でもここに入れば食べ物と寝るところが確保できたからだそうです。
短期滞在の私にはわかりませんが、イギリスに対して複雑な思いを抱く人も少なくないのかもしれません。こうした場所に来ると考えさせられます。日常的に使っている人は少ないようですが、アイルランド語もあって英語と併記されているのを時々みかけました。
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アイルランド現代美術館(Irish Museum of Modern Art)
もと病院を利用した現代美術館
URL: http://www.imma.ie/en/index.htm
アイルランド現代美術館には公園を突っ切って歩いていけます。春や初夏など気持ちのよさそうな公園です。
この現代美術館は、もともとは病院だったところ。病室とか診察室が展示室になっています。地元の作家が中心のようです。展示されている作品のことはよくわかりませんが、個人的にはそれなりに楽しめました。企画展も適宜行われているようです。家の近くにあれば、肩ひじ張らずに気軽にたびたび訪れることができる美術館という印象を持ちました。元病院ということでその記念展示室もありました。
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ギネス・ストアハウス(the Guinness Storehouse)
工場併設のギネス・ビールの展示館
URL: https://www.guinness-storehouse.com/
世界的に有名なギネスは、アイルランドだったのですね。知りませんでした。このギネス・ストアハウスは、ダブリンの重要なツーリスト・アトラクションとなっています。
ところで、私はいっさいアルコールが飲めません。体質的にダメで完全な下戸です。それでもやはりダブリンの重要な観光ポイントですから行かないわけにはいきません。勇気を振り絞って行ってみました。
普通の工場見学で見学ルート上に多少展示があって最後に試飲ができるような、日本でもよくあるタイプのものかと思っていたのですが、そうではありませんでした。ギネス・ビール記念館というべき、ビール工場の敷地内にある完全な展示・体験施設でした。日本でいうなら、エビスビール記念館ですかね。見ごたえもありますし、デザイン的にもかっこいいです。建物は7階建て。下から上がっていくとビール造りの工程が解説されています。4階では数々の広告を見ることができますし、5階にはギネス・アカデミーというおいしい注ぎ方をプロから学べる場所もあります。最上階の7階はグラビティ・バー(Gravity Bar)。ここはダブリンの街を360度見渡すことができる展望バーです。“パブ”といった方がいいのかもしれません。試飲はここでできます。5階のギネス・アカデミーでも試飲はできるので、入館の時にもらった試飲券はどちらかで使うというかたちです。もちろん2杯目以降も有料ですが飲めるようでした。
下戸の私ですが、せっかくですから試飲に挑戦です。カウンターでお酒がダメなんだけどちょっとだけ味見させてとお願いしました。そうしたら小さい方のコップにいっぱい注ぐけど残して大丈夫だからと言ってくれました。また、試飲券を半分にちぎって、残りでソフトドリンクが飲めるからともいわれました。なんと心憎いステキなサービスなんでしょう。
注がれたビールは2分待つのがポイントのようです。最初、注がれたときは濃い茶色だったのですが、2分経つと黒いビールへ。面白かったです。景色を見ながら、一口だけ飲んでみました。というかなめてみました。濃厚でありながら後に残らずあっさりしていると感じました。これが当たっているのかどうかは下戸の私にはわかりません。
見晴らしは最高でした。街が一望できます。一人で来ているような客は見かけませんでした。みなさん景色を見ながら楽しそうに談笑しています。
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ジェイムソン蒸留所(Jameson Distillery Bow St.)
アイリッシュ・ウイスキーの体験
URL: https://www.jamesonwhiskey.com/
さらにお酒行脚は続きます。ギネスから遠くないところにウイスキーの蒸留所があります。お酒は飲めませんが、アイリッシュ・ウイスキーが有名なのは知っています。
ここはガイド・ツアー形式で体験しながらウイスキーの製造工程を学ぶことができます。ロースト前後の大麦比較、スコッチやバーボンとの飲み比べなどもあったりしてなかなか面白かったです。お酒好きには蘊蓄を含めてとても良い場所かもしれません。
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リトル・ミュージアム・オブ・ダブリン(The Little Museum of Dublin)
ダブリンの“下町風俗資料館”
URL: https://www.littlemuseum.ie/
トリップ・アドバイザーで人気上位だったので、リトル・ミュージアム・オブ・ダブリンへ行ってみました。ここは日本でいえば、下町風俗資料館とか深川江戸資料館のような感じのところのような気がしました。
アパートか何かを改装したようです。基本はガイド・ツアーですが、時間になるまで自由見学できる場所もありました。ダブリンの歴史・文化・風俗・ゆかりの人物などをコンパクトにぎゅっと濃縮して紹介しています。展示品は市民からの寄贈品などが多いようです。ここはNPOか何かの市民団体による運営のようです。ツアーの最後には、今やお約束ともいえる、「トリップ・アドバイザーへの投稿よろしく!」がありました。今日では口コミ重視は洋の東西を問わないようです。実際、私もトリップ・アドバイザーを見て、ここを知り行ったのです。他にもアメリカからのお客さんでそういう方もいらっしゃいました。
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近くに、アイリッシュ・ウイスキー・ミュージアムというのがあったので行ってみました。最後の6時のツアーはいっぱいになったそうで、ダメでした。ここもツアー形式のようです。もらったパンフレットを見ていると試飲体験がハイライトのようでした。
ナショナル・ワックス・ミュージアム・プラス(The National Wax Museum Plus)
気軽に楽しむぐらいがちょうどよいアイルランドの蝋人形館
URL: https://www.waxmuseumplus.ie/
まだやっている時間だったので、国立の蝋人形館?かと気になっていたNational Wax Museumに立ち寄りました。
お化け屋敷的な感じで全体的にはチープな観光施設という印象でした。蝋人形のでき、クオリティもちょっと…。お酒でも飲んだ後に皆でワイワイいいながら、ついでにちょっと立ち寄って蝋人形を楽しむぐらいがちょうどよいかなと思いました。ここは22時まであいてますし。
国立蝋人形館と訳されているサイトなどを見ますが、Nationalの意味は「国立の」ではないでしょう。「全国蝋人形館プラス」といったところかもしれません。
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ダブリンの治安
ダブリンの治安は比較的よさそうでした。もちろん危ないと言われているようなところは近づかないようにしていましたし、旅行者が表面的に感じた狭い範囲の印象です。肌の色で判断することは何かと適切ではないと思いますが、あえていうと他国からの移民は多くなさそうで、そういうことも治安が比較的いい理由かもしれません。ただ街中にはホームレスもいます。中には若者もいます。暗くなってくると商店の軒先などで寝場所を確保する姿も見かけました。スーパーの前でご高齢の女性が若者に声をかけているのが聞こえました。全部の会話を聞いたのではないのですが、「何日間、食べてないの?」「3日」「それは大変ね。これで何か食べなさい。若いんだからまだこれからよ…」。他でもホームレスに施しをしている姿も何回か見かけました。もともとは豊かではなく近年までヨーロッパの中でも貧しい方の国だったらしいので、助け合いの精神が育まれたのかもしれません。そうした精神は、「ケルトの虎(Celtic Tiger)」と呼ばれる1995年から2008年などの好景気もあり急速に豊かな国になった今日においても残っているのかもしれません。
アイルランド(ダブリン)観光は昨日と今日の2日間。あっという間でした。ダブリンはもとより地方の方にも行ってみたい気がしました。またいつか訪れたいところが増えました。明日はイギリス(リバプール)に向かいます。
今日の歩数:21,667歩 世界一周はあと60日