DAY75 2018.1.27 香港

今日は香港島を中心に観光しようと思います。香港大学美術館に行くため、地下鉄で「香港大学(HKU)」まで。乗り方は難しくありません。

香港大学美術博物館(UMAG : University Museum and Art Gallery, The University of Hong Kong)

1953年設立の香港で最も古い博物館

URL: http://www.umag.hku.hk

“香港の東大”ともいうべき香港大学の構内にある大学美術館で、パンフレットによると香港で最も古い博物館だそうです。1953年に開館した当時は、「中国美術・考古学博物館(Museum of Chinese Art and Archaeology)」あるいは「馮平山博物館(Fung Ping Shan Museum)」と呼ばれ、図書館の中の一室だけのミュージアムだったようですが、図書館の移転や寄付により拡大して今日の姿になったようです。

収蔵・展示されているのは、考古資料や各時代の美術・工芸品などです。企画展だと思うのですが、北朝鮮のプロパガンダ用ポスターも展示されていました。訪れる人も少なく静かにゆっくり見ることができました。

それにしても現存するミュージアムで最も古いこの館が1953年というのはちょっと驚きでした。香港は意外にミュージアムの歴史が浅いのですね。

 

香港医学博物館(Museum of Medical Science)

香港の医学史・公衆衛生史の資料館

URL: http://www.hkmms.org.hk/

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1996年にオープンした医学をテーマにした博物館です。1906年に建てられた赤レンガが美しいイギリス風の建物を活用していますが、もともとは当時流行していたペストの研究所だったか病院だったところだそうです。辮髪の中国人によるペスト研究シーンも再現されています。香港の医学史、公衆衛生史などに関する展示がありましたが、纏足の展示は目を引きました。地下にも漢方薬やワクチン研究に関する展示があったようですが、見落としてしまいました…。庭には植物が植えられてきれいに手入れされていました。薬草なのでしょうか。

周辺に医学に関する探訪ルートが設けられているようです。香港大学や医療を学んだ孫文の記念館も近いですし、このあたりは香港の医学史では重要な場所なのかもしれませんね。

 

孫中山紀念館(Dr Sun Yat-Sen Museum)

生誕140周年を記念した革命の父・孫文の記念館

URL: http://hk.drsunyatsen.museum/

日本では、「孫文」の名前の方が一般的な、中国の革命家・政治家の「孫中山」の記念館です。孫文生誕140周年を記念して2006年にオープンしたそうです。建物は、1914年に作られた風格のある立派な建物。元は個人の邸宅だったようです。

この記念館は、いわゆる個人記念館として、孫文の歩みや香港とのかかわりなどが実物資料やグラフィックなどで紹介されていました。内部は撮影禁止でした。

清朝を倒した辛亥革命を指導し中華民国建国時に初代の臨時大統領になった孫文は、日本に亡命したり様々な日本人と交流したりと日本とは浅からぬ縁があります。号の「中山」も日本に亡命していた時、近所に住んでいた「中山(なかやま)」さんからとったとか。香港大学の前身・香港西医書院で学び、その後、マカオで医師としても活動したそうです。日本の歴史を考えるうえでも重要な人物であることは間違いないと思いますので、ここを訪れてみるのも良いと思います。

 

文武廟(Man Mo Temple)

香港最古の道教寺院

この寺の「文武」は「文武両道」の文武だそうで、文学の神様「文昌帝君」と武道の神様「関聖帝君」が祀られているそうです。

お寺の中に入ると、思いのほか暗くて、渦巻き型の線香が天井からぶら下がっているのがとても印象的でした。地元の方々が熱心に祈っていらっしゃいました。

 

SOHO地区のグラフィティ・アート

お上りさん気分で、ヴィクトリア・ピークに行ってみようかと思いトラム乗り場へ歩きました。途中、こじゃれたところを通ります。SOHO(South of Hollywood Road)地区というようです。壁画というかグラフィティ・アートがあったりして記念撮影しているような人も見かけました。

 

世界一長いエスカレータ「ヒルサイド・エスカレータ(ミッドレベル・エスカレータ)」

世界一長いエスカレータがあるというので寄ってみました。一本の長いエスカレータかと思ったのですが、そうではなく23基から成っているようです。高低差135m、全長800mというのは確かにすごいと思います。

もともとは山の上の住民のためのものだったそうですが、映画「恋する惑星」に登場すると観光客が集まるようになったようです。「恋する惑星」は見たことがなかったので見てみました。確かにエスカレータが登場してました。邦題の付け方がうまいですね。内容的にも女性に人気が高いのがわかるような気がする映画でした。

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ちなみにここ香港でも、山の上の方に住むのはお金持ちのようです。

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ヴィクトリア・ピークを断念

ヴィクトリア・ピーク行きのトラム乗り場へ着きましたが大行列!あっさり諦め、九龍側に戻ることにしました。「八十日間世界一周」ですから船旅気分で、スター・フェリーに乗ることにしました。

懐かしの風景

談笑したりゲームをしたり。出稼ぎで来た人々の休みの風景です

出稼ぎのフィリピン系と思われる人が集まっているところがありました。今日は土曜日でお休みの人が多いのでしょう。二十数年前に来た時も同じような光景を見ました。くつろぎ、語り、遊び、情報交換などしながらストレス解消をしているのかもしれません。故郷を離れるとやはり同胞と交流することが大切なのはいずこも同じなのかもしれませんね。

 

海事博物館(Hong Kong Maritime Museum )

海運の拠点・香港に必須の博物館

URL: http://www.hkmaritimemuseum.org/

スター・フェリーの乗り場につきました。海事博物館を発見。ここはノー・マークでしたが、せっかくなので見学することにしました。

香港は古くから東洋と西洋を結ぶ重要な人と物の交流拠点。特に、海運が主流の時代は、その果たす役割は現在以上に大きかったのではないでしょうか。そのような場所ですから、海事博物館はあってしかるべきミュージアムでしょう。しかし、この博物館の歴史は意外に新しく、2005年の開館です。当初、赤柱(スタンレー)にあったようですが、2013年に現在の場所に移転しリニューアル・オープンしたそうです。立地はふ頭・桟橋ですから海事博物館にぴったり。面積は約5倍になったそうですが、確かに展示は充実していると思いました。

展示内容は、海事博物館としては、定番的なものといえると思います。すなわち、古代からの海運史、いろいろな船舶、香港の港の歴史、現在の港の機能・役割・取扱いなどについて、実物、模型、解説グラフィック、映像などで紹介されています。ないわけではないのですが、もう少しハンズ・オンやデジタルを使ったインタラクティブな展示があるともっとも楽しめて良いと思いました。企画展も適宜行われているようです。あまり観光客向きではないかもしれませんが、時間があれば立ち寄ってみてもいいと思います。眺めもいいですし。

 

スター・フェリー

香港島と九龍を結ぶ渡し船のようなフェリーですが、やはりいいですね。旅の気分が高まります。スター・フェリーは2層(2階建て)になっていて、上と下では料金が違います。極端な違いでもないのでアッパー・デッキの方にしました。料金は、日本円換算で40~50円ぐらいだったと思います。けっこうおススメです。

 

香港文物探知館(Hong Kong Heritage Discovery Centre)

九龍公園内にある文化遺産と気軽に出会える資料館

URL: http://www.amo.gov.hk/en/hdc.php

九龍公園の中に香港文物探知館はあります。ここは1910年に建てられたイギリス軍の兵舎だったところ。1983年からは香港歴史博物館として活用され、歴史博物館の移転後、2005年から現在の香港文物探知館として利用されているようです。

ここの展示内容は、考古・歴史などの文化遺産を展示することが主のようですが、香港の建築について紹介しているコーナーなどもありました。規模は大きくはないですが、九龍公園に立ち寄った折に、歴史的建造物とともに有史以前からの文化遺産を見てみるのも良いと思います。入館は無料。

 

香港市民の憩いの場・九龍公園

九龍公園は、香港市民の憩いの場のようです。公園はなかなか気持ちの良い空間でした。アニメのキャラクターか何かの造形があったのですがなぜでしょう?私には何のキャラクターかさっぱりわかりませんでした。

明日はいよいよこの旅最後の都市、上海に向かいます!早朝の出発ですので、早めに寝ます。

 

今日の歩数:21,308歩  世界一周はあと5日