DAY66 2018.1.18 バラナシ

当初の予定では夕方コルカタに向かうことにしていたのですが、列車が運休となったのでもう1泊。ホテルは同じところです。

朝のガンジス

濃い朝霧につつまれる

朝日に染まるガンジス川が美しく、沐浴する人も多いというので日の出の時刻に合わせてガンジス川に行きました。

朝霧で何も見えません。この時期は霧が多いらしいのですが、ほんとに一面霧だらけ。手漕ぎボートに乗ろうと思っていたものの、あまりの霧にパスしようかと考えていました。斡旋だけの人もいるようですが、何人かボート屋さんが声をかけてきます。700ルピーとかなり高いことを言ってくるボート屋さんもいました。朝の割り増しもあるようです。せっかくだからと思い、やはり乗ることに。1時間350ルピーで話はまとまりました。ちょっと高かったかなと思います。もう少し値切ってもよかったかもしれません。

値段はともかくとして、この日はパスした方が良かったかもしれません。ミステリアスな雰囲気がありましたし不思議な独特の雰囲気があったので、それはそれで良かったのですが、結局のところ、霧が濃すぎました。あるいはもう少しだけ遅い時間にした方が良かったと思います。

火葬場のガートも川からなら写真を撮っても良いようで、ボート屋さんが“Photo! Now, OK”と教えてくれました。

ボートを降りた後も少しだけ歩いてみました。

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ガンジス川の下流方面へ

ホテルに戻り朝食後、少し上流のダシャーシュワメード・ガードにも立ち寄りながら下流方面へ行きました。火葬場のガートでは、昨日よりも火葬の数が多いようです。泣き崩れている人もいます。焼く前にガンジス川で清めるようですが、その様子も拝見することができました。やはり衝撃的で考えさせられます。ここは写真厳禁のはずですが、バシバシ撮影している人がいました。もちろん許可を得てのことでしょう。

さらに下流に行くと、色とりどりのカラフルな洗濯物がいっぱいに広げられているところに出会いました。中にはシーツの上を犬が歩いてしまったものもありました。

ガンジス川で沐浴をしてみたい気もあったのですが、体調を崩してもいけませんので我慢しました。ただ川の水には触れてみました。冬の時期ですが、あまり冷たくはありません。微妙に温い感じです。だから川霧が発生するのかもしれません。

 

マーン・マハル(Man Mahal)

ミニ資料館もある5か所のジャンタル・マンタルの一つ

バラナシのジャンタル・マンタル(天文台)へ行きました。建物の屋上に観測儀が設置されています。

ジャイプールほどの規模ではなく、全般的にスケールダウンした感じです。作らせたのは同じジャイプール藩王国のマハラジャ、ジャイ・シング2世です。

学校の宿題か何かのために来ているのか、高校生ぐらいの子の姿を見ました。2、3組のカップルが物陰に隠れるように二人の世界を作り出し談笑しているのが印象的でした。

 

ヴィシュワナート寺院(Vishwanath Temple:黄金寺院・Golden Temple)

巡礼者が必ず訪れる寺院。外国人は列をスキップできる…。

シヴァ信仰の中心的な寺院でバラナシを訪れた巡礼者が必ず行くというヴィシュワナート寺院に行きました。両側に店が並ぶ参道の細い路地を通っていきますが、場所はかなりわかりにくいです。スマホのGPS機能の力でどうにかたどり着きました。

ヴィシュワナート寺院(黄金寺院)の参拝の列。外国人は列をスキップさせてもらえます

長蛇の列でした。これはダメだと思い諦めようとしていたところ、コインロッカー屋のおにいちゃんから声がかかります。「外国人は並ばなくても大丈夫!」。ほんとかなーと思いつつ。すべての荷物を預けていきます。電子機器は一切だめだそうで、なんと腕時計も預けます。持っていけるのはパスポートと財布ぐらいです。預かり料はどこでも50ルピーだそうです。帰りに支払いました。

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まずは最初の警備員にパスポートを見せます。OKです。列をスキップできました。なんだか申し訳ないような気になります。さらに進んで並んでいる人の横を通りながら、寺院入り口の門の前のところの受付のようなところへ。そこでもう一度パスポートを見せます。パスポートを見ながら台帳に名前とか国籍とか番号を記入しています。そしてそこで靴を預け裸足になります。ちなみに拝観料とかチップはなかったです。

寺院の中に入れました。大混雑です。ガンガン押されます。すごい熱気です。参拝客の中には、長時間並んだためかちょっとイラついている人もいました。お寺なのに。実際、口論っぽいのがあって警備員がなだめてました。額に白い粉で印をつけてくれました。少しですが献金させてもらいました。花をささげている人も多かったです。私もそうすべきだったと思いました。

屋根は確かに金色に輝いていました。そういえば金色の屋根のところではないですが、屋根には猿もいました。

ちょっと余談ですが、街を歩いている時、私の額の印を見た客引きが、そんな偽物をしてもらって金をとられただろうと言ってきたのには、ちょっと笑ってしまいました。

写真撮影は禁止です。

 

街を歩いて

ATMを探しながら歩行者天国のような大通りや、安宿が集まっていてバックパッカーが数多く訪れるというベンガリー・トラという通りを含めて迷路のように入り組んだ小道を歩いてみました。

ガンジス川沿いでもそうですが、ここでもショックなシーンをいくつも見ました。観光や物珍しさで街中を歩いてみたのですが、そんなのはすぐに吹き飛ばされてしまいます。ほんの上辺だけしかみてないにも関わらず、それでも衝撃的なことがあります。貧富の格差とか福祉という言葉ではまったく足りないような気がします。言葉を見つけること、形容すること自体が私には資格がないような気がしました。

夕日のガンジス

陽が沈む時間が近づいたので、再びガンジス川に行きました。少しぶらつきました。手漕ぎボート屋さんからも声がかかります。朝よりもだいぶ値段が下がっています。観光客が少ない時間帯なのかもしれません。最後の一稼ぎなのでしょうか。チップも込みで100ルピー。乗ることにしました。

火葬場や対岸に行きながら、およそ1時間。対岸に上陸する時には濡れないように気を使ってくれました。対岸ではインドの人々が楽しそうにしています。ガイドブックには不浄の地という記述もあったのですが、他の宗教を信じるインドの人々なのでしょうか。ここでも写真を撮ってほしいという若者がいました。撮られるのはみなさんけっこうお好きなようです。火葬場は立ち上る煙の数が増えているように思いました。24時間、煙が絶えることがないといいます。

ボートから見るガンジス川とバラナシの街は、霧がないということもそうですが、朝とはまったく違いました。悠久の時間を感じます。ほんとに時間の流れが違うというか時間の感覚がなくなるというか…。

しだいに漕いでもらっているのが、なんか申し訳なくなってきました。ツーリスト・プライスではなく地元価格を考えると適正なのかもしれませんが、自分が支出している食事代とかいろいろ考えると、100ルピーはちょっと安くしてもらいすぎだったかなという気にもなりました。約束ではチップ込みでしたが、少しだけチップを渡しました。

プージャー再見

今日もプージャーを見に行きました。わりとすぐ近くの隣り合った2つのガートで同じ時間帯にプージャーが行われています。何か違いがあるのかもしれませんが、私にはわかりませんでした。やはり多くの信者で賑わっています。独特の節回しの読経・詠唱で不思議な感覚に誘われます。ガンジス川に浮かんでいるボートから見学している外国人観光客はやはり多かったです。

ロケーションはとても良いのだけど…

ホテルに併設されているレストランの屋上

ホテルはガンジス川に面していると言っても良く、レストランからの眺めも最高です。ロケーションは申し分のない中級クラスぐらいのホテルです。しかし、私が泊った部屋には難点がありました。バスルームの上部に格子窓があり、それが隣のバスルームにつながっています。結果、扉を閉めていてもバスルームの音が筒抜けでした…。ホテルで休んでいる時、なかなかしんどかったです。

明日はとうとうインド最後の都市に向かいます。

 

今日の歩数:24,599歩  世界一周はあと14日