旅と言葉

世界一周の旅と言葉、英語

旅をするにあたって「言葉」はとても大きな問題です。世界一周をしてみて感じたことや英語の学習について書いてみたいと思います。

英語はやっぱり世界の共通語

英語が国際的な共通語であることは良く言われることですが、今回の旅では、そのことを「体感」し改めて強く感じました。もっとも訪れたところは、英語が公用語ではない国でも、どこもみな観光客が多いところであったり、イギリスの影響を強く受けてきたところが多かったせいもあるかもしれません。もちろん英語がまったくダメという方にも出会いましたが、以前に比べて明らかに世界中で英語が普及しているような気がします。なので、簡単な片言の英語が少しできればなんとか世界一周はできると思います。逆に簡単な英語を読んだり話したり聞いたりがまったくできないとしたら、飛行機や電車に乗るのも、ATMでお金をおろすのにも困り、パック旅行ではない完全な一人旅は難しいでしょう。旅で使う英語はパターンがある程度、決まっているので、そうしたものを覚えてしまえばよいと思います。

せめて「挨拶」と「ありがとう」は現地語で

ただ、英語は通用するかもしれませんが、せめて「こんにちは」とか「おはよう」などの挨拶と「ありがとう」など感謝の気持ちを表す言葉ぐらいは、現地語で言えた方がいいと思います。挨拶はコミュニケーションの第一歩ですし、現地の言葉で感謝を伝えるとこちらの気持ちがより伝わるような気がします。できれば、数字や「いくら?」「いらない」なども現地語で言えると良いと思います(数字はなかなか難しいかもしれませんが)。

挨拶や感謝を現地の言葉で言うのは外国を旅する際の最低限の礼儀ではないでしょうか。

ちなみに、私は、現地の言葉と日本語の両方で感謝の気持ちを伝えたこともあります。「ありがとう」は「こんにちは」とともに世界でとてもよく通用し、気のせいか、なんとかく相手の笑顔が増すような気がしました。

英語ができると行動範囲が広がる

単語レベルの片言の英語で旅すること自体はなんとかなりますが、いうまでもなく少し会話ができるとぐんと行動範囲が広がるとともに、選択の幅が広がります。例えば、英語の現地ツアーに参加することができます。日本語の現地ツアーがない場合もあれば、あっても高かったり開催回数が少なかったりします。また、ガイドツアーが基本の見学方法という施設もあります。せっかく行ったのに入れなかった時に、何時からなら入れると教えてもらうようなこともありました。このようなちょっとした観光の際にも英語ができた方がせっかくの機会を有効活用できます。

また、いろいろな予約をインターネットする時にも、日本語はなくても英語のページは準備されていますので、自分でできます。旅行代理店を通さないので安くできますし、自分のペースでゆっくり考えることができます。もちろん旅行代理店はプロですから、一般では入手できにくいチケットが予約できたり、専門知識がありますのでより良い選択ができることもあります。要は使い方でしょう。

英語ができると他国の人とコミュニケーションできる

現地の方や他の旅行者とコミュニケーションをとるにも、英語が公用語でない国でも、やはり英語を使いました。例えば、イタリアではバスで隣に座った地元の人と英語で話したり、エジプトの現地ツアーに参加した時には公用語がスペイン語のアルゼンチン人と英語で話したりすることができました。話している内容は他愛のないもので、私は片言でしたが、なんとか意思疎通はできました。私はけっこう人見知りする方であまり話しかけたりしないのですが、それでも旅している時には外国の方と話す機会はありました。

英語を使う時の注意

注意をしなければいけないのは、英語ができるとわかると、ぐいぐい来る観光客相手の詐欺(まがい)や客引きがいることです。こうした相手には「ノー」ときっぱりいって余計なことはしゃべらずという態度が大切だと思います。

また、当たり前のことですが、怪しい相手に限らず、相手の言っていることを中途半端にわかったような気になることも危ないですから、思い込んだりせず、内容をきちんと確認し理解することが大切なのは言うまでもありません。時にはメモ帳に書いて確認するのもいいと思います。

それから、英語が公用語ではない国では、現地の言葉ができないので、申し訳ないけど英語で話させてもらっているという謙虚な姿勢は大切だと思います。

英語の勉強の仕方

私は大学入試の時には、一生懸命、勉強しましたが、いわゆる受験英語です。大学生の時には、英会話ができるようになりたいと思い少しトライしましたが挫折しました。また、社会人になってからは勉強はまったくしていませんし、仕事で英語が必要なこともなかったです。海外旅行にはたまには行きましたが、留学なんてもちろんしていません。英語の勉強をきちんとはじめたのは、40歳を過ぎてから。ほとんど独学でしたが、英検1級とTOEIC930点ぐらいにはなれました。といっても圧倒的にしゃべる経験、実践での使用経験が少なく、しゃべれるのは片言です。また、今は以前ほどは勉強していませんからピーク時からはだいぶ落ちていると思います。

英語を学ぶにあたっては中学のごく基本的なところからはじめ、文法ももちろんやりましたし単語や熟語の暗記もしました。基本をある程度おさらいした後、学習の中心は音読(シャドーイング、リピーティングを含む)。ひたすら繰り返しでした。

勉強していて気が付いたことですが、語学の学習って結局のところ「暗記」なんですね。日本語だって、意識はしていませんが、結局、実践しながら「暗記」し身に着けたといえるでしょう。母語ではない言語の取得は意識して発音とか用例とかも含めて暗記するしかないような気がします。暗記が苦手な私はけっこう苦労しました。

熱心に英語を習得しようとしていた時は、定評のある音声付教材を繰り返し覚えることを中心にしていましたが、今は、NHKのラジオ講座や英語のドラマ・映画で楽しみながら細々ですが継続するようにしています。

今はあふれかえる学習教材で、何を選べば良いのか困ってしまう時代ですが、定評のあるものを手始めに基礎力をつけ、楽しみながら継続できる自分なりの学習方法を見つけられると、きっと海外の一人旅でもなんとかなるぐらいの英語力はどうにかできると思います。

音声も含めて格段に手に入りやすくなった英語の学習教材

現在は、私が若いころに比べて、生の英語に触れる機会が格段に増えていますし、容易になっています。教材も安価にもなっています。インターネットで無料で手にいれることもできます。

例えば、インターネットで英語の記事を読んだり、リスニング教材を手に入れることが簡単にできます。英語の学習本にも普通に音声が付いてきます(以前はないのが当たり前。あっても別売りで高かったです)。昔、英語字幕があるといいのにと夢見ていましたが、今はDVDや動画配信サービスで簡単にそれができます。DVDはともかく動画配信サービスで日本語字幕はもとより英語字幕を表示できたり消したりできるのには、ほんとうに驚き感動しました。こうした素材を繰り返し何度も見ると、確実に英語力はあがると思います。

映画よりもテレビ・ドラマの方が学習向き、アニメ映画はおススメ

もともと映画が好きだったこともあり、映画やテレビ番組(ドラマ)を英語の勉強に取り入れました。

この際に感じたのですが、どちらかというと、映画よりテレビ番組(ドラマ)の方が聞き取り難易度が低くくて学習向きです。なぜかというと、映画は役者さんの個性的で癖のあるしゃべり方やスラングなども多いですが、テレビだと比較的、クリアで汚い言葉や俗語も少ないからです。

ただし、映画でもアニメは、子ども向けということもあって平易な言葉で、クリア、聞き取りやすい英語が使われていますので、学習教材としておススメできます。アニメの場合、昔はやったテレビ番組とか映画とかからの引用なども少なくですし、その国独自の文化や風俗・習慣を知らなくても大丈夫ということも学習教材上のメリットです。映画やドラマの場合、文化的な背景に基づくシーンや引用も多く、そこで引っ掛かってしまうことが少なくありません。

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こんなのを観ました

英語の勉強で良くみたテレビ番組(ドラマ)は、英語学習者に人気のドラマ「フレンズ」をはじめ、「デスパレートな妻たち」「24」「HEROES(ヒーローズ)」「ロスト」「ビッグ・バン・セオリー」などです。特に「フレンズ」は、10シーズンにわたる全エピソードを5、6回は見ました。ドラマによってはあまり日常では使わない単語が使われるものもありますが、連続ドラマの中で繰り返し使われるので、役者さんのしゃべり方を含めて慣れてきてわかるようになってきます。わかったような気になるというのはモチベーション維持の上ではけっこう大事なような気がします(もちろんちゃんと理解できているか確認することは大切ですが)。

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アニメ映画では、中年オヤジの私ですが「アナと雪の女王」を、ブルーレイを購入して、やはり5、6回は見ました。そのほかにも学習向きの良いものもあると思いますが、私が見たのは「トイ・ストーリー」「美女と野獣」「モンスターズ・インク」「ファインディング・ニモ」など、おじさんが一人で見るにはちょっと恥ずかしくなってしまうようなタイトルの数々です。

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なお、子ども向けといっても「ハリー・ポッター」シリーズは私には難易度が高かったです。というのは、魔法用語というかハリー・ポッター用語ともいうべき単語が多く、聞き取りが難しいとともに、知らない単語なのかハリー・ポッター用語なのか区別がつかなかったからです。

英会話スクールの活用方法

英語の勉強を始めた頃に、英会話スクールに通ったことがあります。今にしてみれば有効活用できずもったいないことをしたと思います。

個人的な意見ですが、お金と時間がいっぱいあるとかモチベーション維持のためとかなら、初期段階から英会話スクールに行くのも良いかもしれませんが、ある程度、インプット・蓄積をしてから英会話スクールに行ってアウトプット、練習をするのが良い活用方法だと思います。私はあまりインプット・蓄積がない段階で行ってしまったので、予習・復習もしてはいたものの、あまり効果的ではなかったと感じています。

また、ネイティブの講師に英語だけで教えてもらうのも人によってはいいかもしれませんが、私には合いませんでした。ある程度、蓄積がある段階ならいいのかもしれませんが、蓄積がない初期の段階ではやはり宝の持ち腐れでした。特に、初期段階で英会話スクールに行くなら、日本人講師とネイティブ講師の両方のいいとこどりができる英会話スクールが良いと思いました。

なお、英語学校(英語の専門学校)と英会話スクールはまったく違うものだと考えた方が良いと思います。

翻訳機や翻訳アプリについて

現在もすでに、多言語の持ち歩ける、だいぶ良い翻訳機(POCKETALKやiliなど)やスマホアプリ(VoiceTraやGoogle翻訳)があり、活用している人も多いと思います。特にトラブルやイレギュラーな事態が発生した時は、利用価値が高いと思います。旅をするうえでは簡単な英語とそうした機器で十分かもしれません。また、将来的には同時通訳のように会話ができる装置も開発されるでしょうから、英語など外国語を勉強する必要もなくなってくるかもしれません。しかし…。

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大切にしたい自分の言葉でのコミュニケーション

古臭い考え方だと思うのですが、少なくとも今現在は、こうした機器やアプリは補助的な道具として使い、やはり人と人ですから、単語レベルの現地の言葉であったり、お互いにたとえ拙い英語だとしても、なんとか直接、コミュニケーションすることが大切のように感じてしまいます。

言葉、英語はコミュニケーションの手段です。目的ではありません。まずは気軽に第一歩を踏み出してみるのが良いかもしれません。