DAY36 2017.12.19 リヨン→トリノ

今日はトリノに移動しますが、その前に時間があるので見たかった2つの博物館を見ることにしました。

ホテルに荷物を預かってもらえれば良いのですが、これから行く博物館とトリノ行きのバス停の位置関係などを考え、持っていって博物館で預かってもらうことにしました。預かってもらえない場合は諦めるぐらいのつもりです。まずはリュミエール博物館へ。

リュミエール博物館(Musée Lumière)

「映画の父」リュミエール兄弟の記念館

URL: http://www.institut-lumiere.org

映画好きとしてぜひ訪れたかった博物館です。

ホテルをチェックアウトしてケーブルカーと地下鉄でリュミエール博物館に向かいます。開館前に到着したので、ちょっとだけまわりを散歩。博物館の前の広場みたいなところで朝市のようなマーケットをやっていました。こういう場所は人々の暮らしが垣間見られるので興味深いです。

また、リュミエール研究所(Institut Lumière)という表示も見つけました。この研究所が博物館を運営しています。このあたりは博物館も含めてリュミエール家の工場があったところ。博物館はもともとはリュミエール家の邸宅だったそうです。かなり豪華なつくりで裕福さがわかります。

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開館時間になったので入り口に。受付で荷物を預かってもらえたので、助かりました。

世界初の映画「工場の出口」

映画を発明したのは、エジソンといわれる場合もあるようですが、エジソンが発明したのはキネトスコープといわれる箱をのぞき込むと動画が見られるもの。それに対して、リュミエール兄弟は映写機を使ってスクリーンに映し出す方式で現在の映画と一緒。このためリュミエール兄弟を映画の発明者と呼ぶようです。映画上映は1895年3月にパリの科学振興会での公開を嚆矢とするそうです。また、12月にパリのカフェで上映会を開催していて、そのカフェを初の映画館とすることもあるようです。この時上映されたのが「工場の出口」。リヨンのリュミエール氏の工場で撮影されたもので、仕事を終えて工場の門から出てくる工員たちをうつしたもので50秒弱の無声映画です。カフェでは他にも9本が上映されたそうです。この館で、この世界初の映画も見られますし、当時の機材を見ることもできます。

初期の映画の中の日本

リュミエール兄弟は、世界各地に撮影隊を派遣していて、日本にも派遣しました。この時の映像を見ることもできます。当時の日本が見られて大変興味深いとともに、貴重な記録映像といえます。まさに映像の力です。インターネットでも探せば見られると思います。著作権はとっくに切れているので違法ではないはずです。また、リュミエール研究所所長が監督・脚本の「リュミエール!」という作品で初期のリュミエール映画を見ることができるようです。

映画以外の発明・開発・改良でも活躍

リュミエール家は一家で工場を営んでいたのですが、同時に発明家でもあり、写真乾板や感光材を開発・改良などもしたようです。また、義手や義足が展示されていましたが、これもリュミエール家が手掛けていたものだとか。実用的なカラー写真を開発したのもリュミエール兄弟。すごい大活躍です。

知らなかったこともいっぱい知ることができました。大きな博物館ではないので短時間で見終わりました。もちろん映像をじっくり見たりすると時間はかかりますが、リュミエールの映像はここで見なくても見られますので割愛して次の目的地・コンフリュアンス博物館に向かうことにしました。

地下鉄が止まった

リュミエール博物館からコンフリュアンス博物館に行くには、地下鉄に乗ってペラーシュ駅まで行き、トラムに乗り換えです。地下鉄もベルクール広場で乗り換えなければなりません。原因はわからないのですが、ベルクール広場からペラーシュ駅までの地下鉄が止まっていました。直前に止まったようでしたが、英語の放送はないので、なんだかわかりません。しばらくまっても復活の兆しが見えなかったので、ペラーシュ駅まで歩くことにしました。1kmぐらいの距離だと思いますが、荷物を持ってだとやはりちょっと大変でした。

リヨンでもやはり駅前広場でクリスマス・マーケットをやっていました。

トラム(LRT)に乗りコンフリュアンス博物館に向かいます。1つ手前の停留所には大型商業施設ができていて多くの人が降りました。コンフリュアンス博物館も含めてこのあたりは再開発されたようです。トラムの停留所のすぐ目の前に博物館はあります。

館に入る時にセキュリティ・チェック。大きな荷物だったのでダメかと思いましたが、無事通過。荷物預かりに大きなリュックを預けました。なんとかなって良かったです。

 

コンフリュアンス博物館(合流博物館:Musée des Confluences)

ユニークで不思議な“総合博物館”

URL: http://www.museedesconfluences.fr/

ローヌ川とソーヌ川の「合流」地点に立地

この博物館は、ローヌ川とソーヌ川の合流するところに立地しています。confluenceはフランス語で「合流」の意味のようですから、文字通りといったところです。館名からだけだとなんの博物館かわかりません。強いていうなら「合流」という言葉から、川の博物館かなと思ってしまいます。正直なところあまり下調べもしておらず、外観がユニークでリヨンの見所の一つになっているから行ってみるべきところだろう程度の認識でした。

ここの感想を一言でいうと、なんともユニークで不思議な博物館。

実際に見るとやはり外観は独特というか奇抜というかユニークというか。「コープ・ヒンメルブラウ」というオーストリアの建築設計事務所の設計だそうです。

開館は2014年ということですので、比較的新しい博物館です。

ユニークな視点からの展示構成

展示もまた形容が難しいです。展示物や展示手法自体は珍しいものではないのですが、展示のテーマ構成というか展示内容の構成の仕方が不思議でした。単純に歴史博物館とか自然史博物館というような言い方でのくくり方はできないです。やはり総合博物館が一番良さそうです。

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政府観光局に該当するフランス観光開発機構のサイトでは、この博物館は「人間」についての博物館で、科学と社会の博物館だそうです。ごった煮というと語弊がありますが、人間の視点からみた自然や人類の営み・歴史を様々な角度からアプローチしているとでもいうことになるような気がします。観光開発機構のサイトでは「科学や技術、考古学、社会学、文化人類学などに関心のある多くの人々の関心を誘う展示」という記述もありました。

常設展示のテーマは4つ

常設展示のテーマは4つ「起源:世界の物語 」「社会 : 人間の劇場」「 種 : 生物のネット」「永遠 : その先のビジョン」。これらが4つの展示室に分かれて展示されています。収蔵品は200万点以上、16世紀から集められてきたそうです。収蔵展示的なコーナーもありました。

中には日本関係の展示もあります。意外に充実した展示が行われています。日本への親近感が高まるとともに理解が深まるといいなぁと思いながら拝見しました。さすがに侍が街中を歩いていると思う人はいないと思いますが。

展示デザインは照明もうまく使っていておしゃれな感じがしました。

企画展は「リュミエール」と「毒」

企画展も行われていました。ここも2017年6月13日から2018年2月25日までの期間でリュミエールでした。この企画展では世界初の映画館ともいえる1895年のパリのカフェも再現されています。映画の発祥地・リヨンならではの展示ですね。誤解を恐れずいうと、リュミエール博物館より展示的なまとまりがあったかもしれません。

また「毒」に関する企画展もやっていました。この館では同時に複数の企画展を行うみたいです。

 

ペラーシュ駅から格安バスでトリノへ

リヨンからトレノへはバスです。FlixBusというヨーロッパ中に路線網がある格安バス会社です。

鉄道ではなくバスということも含めて格安バスを使うのは少々不安がありましたが、結果的には大きな問題はありませんでした。隣に座った人以外には…。

バス停は、大手のバス会社が使っているところと同じなのですが、設備・サービスはやはり格安バスです。かなり違いました。

大手バス会社は電光掲示板に発着時刻・乗り場が表示されますが、格安バスはありません。時刻表なども掲示されていませんし、係員もいません。あるのは、会社名を書いた2m×3mぐらいののぼりだけ。前の日に来てFlixBusが発着しているのを見ていなかったらかなり不安になったと思います。

15分前にバス停に来るようにということでしたので、余裕を持って到着しました。しかし、定刻になってもバスが来ません。時間になったら係員が登場するかと思ったのですが、現れません。バス停はあってるはずですが、何せ初めての経験です。不安だらけでした。結局、5分ぐらい遅れてバスが来ました。その5分がなんと長いことか。まわりにそれらしき乗客がいなかったら、かなり焦っていたと思います。一度、経験してしまえばどうということのないことでもやはり初めては緊張します。

バスは始発ではありませんでした。それで遅れたようです。降りるお客さんもいれば乗ったままのお客さんもいます。

乗車する際には、運転手さんにプリントしたEチケットと国境超えのためか本人確認のためかパスポートを提示しました。運転手さんが車掌さんとかバス停の係員も兼ねるようです。この面でも徹底しています。

席は自由席。ほぼ満席でしたが、うまく早く乗れたので窓側に座れました。車内は清潔でしたし、座席も悪くありません。Wi-Fiも使えますし電源もあります。トイレもあります。最初は長距離バスにもかかわらずトイレはないのかと思っていたのですが、トイレの位置が日本と違って中央の出入り口付近だということがわかりました。日本だと長距離バスに中央に出入口があるのも珍しいと思いますが。設備的には私にはまったく問題ありませんでした。

ただお隣りのおじさんが…。ひじ掛けはもちろん遠慮なしに使います。携帯でちょいちょいお話しをされます。マナーモードなんてものは、日本ぐらいかもしれません。各国で良く着ベルがなっていました。また、電車やバスなどで通話を控えるというのも日本ぐらいかもしれません。各国で良くお話をされていました。郷に入れば郷に従えですから、それらはまぁそんなものかと思います。つらかったのは口臭です。本人の罪とは必ずしも言えませんし致し方ないと諦めはするのですが、つらいものはつらいです。

バスの乗車時間は約4時間30分。途中で、パスポートのチェックがありました。国境かなと思ったのですが、後で調べたら実はけっこう手前。全員のをチェック。さすが国境越えのバスです。ちなみに東洋人は私だけ。日本のパスポートの威力かチラリとみただけで何も問題はありませんでした。その後少し走って、Chamberryという町に着き、ここでも乗客の乗り降り。ここはまだフランスです。

バスは、今まで見てきた地上の風景とはまったく違うところを走っていきます。イギリスも今までのフランスもなだらかな丘陵というかアップダウンはあまりなくのどかで牧歌的な田園風景・農村風景といった趣でしたが、リヨンを出発してすこしすると山間を縫うように走ることになります。有名なモンブランや1992年の冬季オリンピックが開かれたアルベールビルもそう遠くないところにあります。

トリノに到着!

あたりはどんどん暗くなり、トリノに着いたのは7時ぐらい。もちろんとっくに暗くなっています。バスはこの後ミラノまで行くようです。

トリノのバス停からはホテルまでは、暗くもなっていたので不安でしたが、大通りを通っていけそうでしたので、少し遠かったですが歩いて行きました。ホテルは迷うことなく見つかりました。このホテルは家族経営のホテルのようでした。ご主人は英語は片言ながらOKでしたが、おかみさんとかおばあちゃんとかはあまり得意ではないようでした。

とうとうイタリアまでやってきました。

今日の歩数:15,177歩  世界一周はあと44日