DAY79 2018.1.31 上海

「八十日間世界一周」もとうとう最後の観光日となりました。

上海科技館(Shanghai Science and Technology Museum)

誰もが気軽に楽しめる科学と技術のテーマ・パーク

URL: http://www.sstm.org.cn/

ともかく巨大でした。面積は9.8万平方メートル。総投資額は15億元。オープンは2001年12月。「自然・人・科学技術」というテーマのもとに、生物、情報通信、ロボット、宇宙、人体など11分野の展示で構成されています。大型科学館定番のアイマックスなどの大型映像もありました。

常設展の内容は科学館の押さえどころをきちんと押さえたものですし、先進事例に学んでいると思います。しかし、これだけの規模にも関わらず何か物足りないような気がしてしまいました。

産業技術史、科学遺産・技術遺産、最先端科学などに関する展示がもう少しあると良いのかもしれません。ただ、こうした分野は歴史的な“蓄積”がないと難しいのかもしれません。

展示技術面では、造形物のクオリティはやはり日本のものに慣れている目からするとちょっと課題があるように思えてしまいました。デジタルを使ったインタラクティブな展示などももう少しあっても良いかもしれません。

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デザインはもう少しアート性を高めると感性を刺激し子どもから大人までより楽しめるものになると思います。

つまるところ、科学館は歴史性と先端性を示す格好の場ともなりますので、展示内容・展示技術・展示デザインの3つの面からプラスαがあるとさらにこのミュージアムがより良いものになり、多くの方に喜ばれると感じました。

企画展も行われています。私が行った時は、ラスコーの壁画に関するものでした。

堅苦しいことを抜きにすると、学校の校外学習でも家族でも、子どもたちが遊びながら気軽に科学・技術に親しむことができてとても良いミュージアムだと思います。科学と技術のテーマ・パークとして、きっと一日を楽しく過ごせることは間違いないでしょう。

 

上海磁浮交通科技館(Shanghai Maglev Museum)

リニア・モーターカー(上海トランスラピッド)の展示施設

URL: http://www.smtdc.com/cn/xnlv5.html

上海磁浮交通科技館

上海科技館からは地下鉄で2駅ですので、竜陽路駅にある上海到着時にはパスしたリニア(上海トランスラピッド)の展示館に行きました。場所はやはりちょっとわかりにくかったですが、地下鉄を出てリニアの乗り場の方をウロウロしてどうにか見つけました。

展示内容は、リニアの歴史、浮上や推進の仕組み・技術などです。日本のリニアの紹介もありました。体験型の展示もありましたが、グラフィックや模型などが中心です。

上海のリニアは、ドイツのトランスラピッド技術を導入したもので、日本の超電導リニアとは違って常伝導で数ミリとか数センチの浮上だそうです(日本のは地震を考慮して10cmぐらい浮上)。

ちなみに、英語名称に使われている“maglev”ですが、”magnetic levitation”が語源で磁気浮上式鉄道という意味になります。もう一つちなみに、日本の超電導リニアは、“SCMaglev”という訳語を使っています。このSCは“superconducting ”(超電導)の略ですね。

小さな展示館で、わざわざ行くほどではないかと思いますが、空港利用の際にはついでに寄ってみるのもいいと思います。

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中華芸術宮(China Art Museum)

アジア最大級の美術館

URL: http://www.artmuseumonline.org/

中華芸術宮

特徴的な外観を持つ中華芸術宮は、2010年の上海万博の時、中国館だった建物。延床面積は166,000平方メートルで、そのうち64,000平方メートルが展示スペース。その面積規模はアジア最大級の美術館です。ほんとに超巨大な美術館でした。

コレクション数は中国の近現代美術を中心に約3万点とか。常設展は「名家芸術陳列専門館」などいくつかのテーマが設定されていました。私には馴染みがない作家・作品ばかりだったこともあり、今一つのめり込めませんでした。

ちょっと意外だったのは現代美術のコーナー。中国と現代美術という関係性がピンとこず、こういう展示を見るとは思っていませんでした。勉強不足でした。

逆に、なるほどと思ったのは、共産党の教育・宣伝のためと思われる作品の展示室があったことです。国威発揚ということもあるのかもしれません。こうしたところはお国ぶりといえるかもしれません。

もしかしたら見落としているのかもしれませんが、中国美術史のコーナーみたいな展示があると、より幅広い来館者に楽しみながら中国美術に親しんでもらえるのではと思いました。

この美術館は無料で拝見できますが(チケットはもらう必要があるようです)、有料のところがありました。超巨大映像絵巻とでもいったらよいかもしれませんが、「清明上河図」という絵巻が、高さ5~6m、幅100m以上はありそうな映像絵巻で展開されています。もちろん動きます。かなりの迫力でした。

 

上海当代芸術博物館(Power Station of Art )

発電所を改装した現代美術館

URL: http://www.powerstationofart.org

ここは元々、発電所で、英文名称の由来にもなっています。この建物は、2010年の万博の時には、未来館(Pavillion of Future)というパビリオンとして活用されましたが、その後、改装されて2012年10月に中国本土初の公共現代美術館・上海当代芸術博物館として生まれ変わりました。延床面積は42,000平方メートル、展示面積は15,000平方メートル。天井高27mの展示スペースもあるようで、現代美術の展示には適していそうです。上海ビエンナーレの会場にもなっています。

高い天井の巨大な空間など、ここは空間が良かったです。発電所の特性をうまく活用して現代美術館にしていると思いました。そういえば、ロンドンのテート・モダンも火力発電所の再活用ですね。

展示は随時入れ替わるようです。私が訪れた時は、Superstudioというイタリア・フィレンツェにある建築設計集団の50周年記念回顧展「超級工作室50年」をやっていました。また、若手キュレータの企画による企画展なども行われていました。こうした試みはとても素晴らしいことだと思います。

企画展は興味や関心、知識などの有無などによってハマる時とハマらない時があると思いますが、この元発電所の現代美術館の空間を見るだけでも行ったかいがありました。

駅からは少し離れていますが、165mの煙突は遠くから見えますので、それをめがけていくのが良いかもしれません。

煙突は温度計か何かになっているのでしょうか?

 

豊かな上海、パワフルな上海

上海は、街も人も急速に変貌を遂げたといいます。特に2010年の上海万博の前と後ではまったく違うようです。初めて訪れた都市でしたので、以前の様子はまったく知りませんが、巨大なミュージアム、超高層ビル、繁華街、街並み、人々の様子などを見ると、豊かさやエネルギーを少し感じることができたような気がします。「爆買い」を生み出したのも納得できるような気もしました。そうした豊かさの反面、いろいろな問題や課題もありそうでした。もちろんそれらは、上海だけの特徴で他の中国の都市と異なることも多いでしょう。また、一旅行者が短期間に見た表面的なものに過ぎないと思います。ほんの表層的なものかもしれませんが、それでも、今回、この地を訪れ上海(の一部)を体感できて良かったと思います。

ついに、とうとう、最後の観光日を終えました!いよいよ明日は帰国です!!

 

今日の歩数:23,241歩  世界一周はあと1日