朝、カジュラホに到着。駅からはオートリキシャー(トゥクトゥク)でホテルまで。ドライバーはやはり観光を売り込んできました。ホテルは早い時間でしたが、チェック・インできました。
カジュラホ(Khajuraho)
人口5,000人程度の小さな村ですが、世界遺産にも登録されている寺院群が多くの観光客をひきつけています。現存しているのは25か所(22か所?)らしいのですが、建設当時は85か所あったとか。建設時期は10世紀初頭から12世紀末ごろ、あるいは紀元後950~1050年の頃のチャンデーラ朝の時代だそうです。それにしても、いったいなぜここにそんなにいっぱい寺院がつくられたのでしょう?
3つの寺院群
ここの寺院群が有名なのは、寺院の外壁に装飾されたミトゥナ像(男女交合像)や美しく艶めかしい天女像のためです。これらの像は、かなり官能的でエロティックではあるものの、インドの太陽の下では、艶めかしさよりもどちらかというとおおらかと美しさを感じさせます。
寺院群は、数も多く保存状態も良いヒンドゥー教の寺院で構成されている西群、3つのジャイナ教寺院がある東群、2か所のヒンドゥー教寺院がある南群の3つの寺院群から成り立っています。
西群寺院群(Western Group)
ミトゥナ像が数多く見られるヒンドゥー教寺院
ここは保存状態が良い寺院が多く残っていて公園のように整備されています。入場料は500ルピーでした(東群や南群は入場料はありません)。
ヒンドゥー教の教義はわかりませんが、外壁のミトゥナ像(男女交合像)やご神体がリンガ(男根)と思われる寺院もあったことからすると、豊穣祈願が大切にされているのかもしれません。日本でも豊穣祈願のため男根とか女陰を祀っている神社やお祭りがありますが、同じなんですね。そういえば、ミトゥナ像はカーマ・スートラに基づいているとか。
余談ですが、インド人観光客から一緒に記念写真を撮ってくれと頼まれました。東洋人が珍しいということもないと思うのですが。また、私のカメラで写真を撮って(自分を写して)と頼まれもしました。撮っても渡せないよ、と言っても撮ってほしいと言います。カジュラホ以外でも一緒に写真を撮ってとか自分の写真を撮ってくれというのが数回ありました。インドの方は写真が大好きなのでしょうか。興味深かったです。
有料のところは柵で囲まれているのですが、すぐ隣に今も現役の寺院、マタンゲーシュワラ寺院があります。こちらは地域の人の信仰の場のようで多くの人でにぎわっていました。
考古学博物館(Archaeological Museum, Khajuraho)
小さな小さな村の博物館
とても小さな博物館でした。記憶に残るような展示はなかったのですが、彫刻が展示されていたのだけは覚えています。映像はなかったと思いますし、解説グラフィックもあまりなかったような気が…。
西群の入場券で入れました。内部は撮影禁止です。
農村風景を歩く
東群の寺院群に歩いて向かいます。それぞれの寺院が離れているので、農村風景や牛の放牧のような風景も見ながら巡りました。途中には、ジャイナ教信徒の家がいっぱいある村の中を通りました。牛糞を燃料にしているらしく、乾燥させているのもみかけました。共同井戸もあるようです。小さな子どもが「マネー」といいながら寄ってきたりと金銭的には豊かではない様子も見られました。
東群寺院群(Eastern Group)
ジャイナ教の寺院を見学できる
ヒンドゥー教の寺院の中には朽ちかけているようなところもありましたが、ジャイナ教の寺院が3つ固まっているところがあります。ジャイナ教は仏教と同じ頃にひらかれた宗教で、インド国内には、はっきりした信者数がわからないですが、数百万人いることは確かなようです(400万人いるとか1200万人とか)。インド国外には普及しなかったようです。近くに、ジャイナ教の博物館もありましたが、そこは閉まっていました。
地元の人と雑談
東群から戻り、ホテルで一息。のどが渇いたので近くへコーラを買いに出ました。そのお店にはなかったのですが、近くのお店から借りてくるという技を店主が発揮。この店主となぜか雑談をすることになりました。
カジュラホの景気は良くないらしいです。以前は(どうやらバブルの頃)、日本人がいっぱい来たのだが、最近はかなり数が少なくなったとか。ガイドブックにもいいことが書いてないということも知っていました。そのせいもあるんだろうなとも言っていました。そこのご主人は、顔が広いようでいろいろな人がやってきて雑談していきます。小さな村ですから知り合いが多くても不思議はないのですが、話を聞いていると面白かったです。以前は、日本人女性がいっぱい来て、日本人の彼女がいたという人も多かったとか。バリあたりで聞いた話とそっくりです。ここもそうだったのですね。
観光の売り込み多し!
オートリキシャーのドライバーだったり、ホテルのスタッフだったりしますが、サファリに行かないかとかオールド・ビレッジを案内するとか、東群・南群を案内するとか、いろいろと売り込みがありました。金払いも良くチップもくれるしあまり五月蠅いことはいわない日本人観光客が少なくなっているためかどうかはわかりませんが、ほんとに熱心に声をかけて売り込んできます。中には日本語を話すような人もいます。聞いてみると、日本人の彼女がいたとか。やっぱりです。売り込みはいろいろありましたが、全部パスです。
鉄道が運休?
バラナシ~コルカタの鉄道の席が未指定でしたのでなんとか調べる方法がないものかとネットでいろいろ調べていました。そしたら、なんと、乗車予定日のバラナシ~コルカタ間の夜行が“cancel”となっています。びっくりです。運休は間違いなさそうでしたので、代替の列車を探します。しかし、満席。Waitingはできるようですが、確実性がありません。コルカタからは飛行機に乗る都合もありますから、そこがずれるとけっこう面倒なことに。バラナシ~コルカタ間の飛行機を探します。ありましたが、直前なので安いのがありません。仕方ないです。予約しました。運賃は余計にかかってしまいますが、当日、駅で慌てふためくことがなくて良かったです。不幸中の幸いと考えることにしました。
明日も一日カジュラホですが、夜行でバラナシに向かいます。
今日の歩数:25,342歩 世界一周はあと17日