DAY46 2017.12.29 ナポリ(ポンペイ)

ポンペイ遺跡で一日を過ごしました。

ほんとうにすごい!!想像以上です。古代を体感できるポンペイ。必見だと思います。

ポンペイ遺跡(Parco Archeologico di Pompei)

古代を体感できる必見の世界遺産「ポンペイ」

URL: http://www.pompeiisites.org/

ポンペイの歴史

紀元前から商業都市として栄えたポンペイ。ローマからも遠くなく港もありアッピア街道も近くという地の利を生かし繁栄していたようです。

そんなポンペイに悲劇が襲ったのは紀元後79年8月。ヴェスヴィオ火山の大噴火です。火山灰は降り噴火翌日には火砕流も発生。一気にポンペイを飲み込んでしまいました。火砕流は時速100km以上だったと言いますから逃げる時間はありません。当時のポンペイには1万人とか2万人の人が住んでいたそうですが、いったい何人の人が犠牲になってしまったのか。

忘れ去れていたポンペイの発掘は1748年にブルボン家のカルロ王の命によって始まったそうです。その後も断続的に発掘・調査が行われたようです。

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しかし、火山灰・火砕流に守られていたともいえるポンペイは、その後の発掘や不十分な保存措置、公開、さらには戦争などにより、劣化・崩壊が進展しかなり危険な状態になってしまったようです。近年になりイタリア政府やEUの資金で適切な保存・修復措置が行われ、現在は、良い状態で見ることができます。

ポンペイへの行き方

ナポリからポンペイに行くには電車が便利でした。駅は3駅が利用できるようです。このうち一番わかりやすそうだったのが、ヴェスヴィオ周遊鉄道(Circumvesuviana)ソレント方面行に乗ってポンペイ・スカヴィ駅(Pompei Scavi:Villa dei Misteri)で降りる方法。駅を降りて50mとか100mぐらいでポンペイ遺跡の入り口に着きます。

あとの2つの駅は、同じくヴェスヴィオ周遊鉄道のポッジョマリーノ(Poggiomarino)方面に乗ってポンペイ駅と旧国鉄を走るトレニタリアのポンペイ駅です。両方とも駅から歩いて10分ぐらいのようです(使っていないので正確なことがわからずすみません)。

ヴェスヴィオ周遊鉄道でポンペイ・スカヴィ駅へ

私はわかりやすさを考えて往復ともヴェスヴィオ周遊鉄道のポンペイ・スカヴィ駅を利用しました。乗ったのはナポリの中央駅の地下?にあるヴェスヴィオ周遊鉄道の駅ナポリ・ガルバディ(Napoli Garibaldiからです。ナポリ駅では表示にしたがっていけば大丈夫だと思います。チケットは有人窓口で購入でしたが、外国人観光客に慣れているようで問題ありませんでした。

車両は汚いというか落書きがあったりしてちょっと治安の悪さを感じさせます。ヴェスヴィオ周遊鉄道は複数の路線があるので乗車の際には注意が必要です。ポンペイ・スカヴィ駅はソレント方面行きですが、入ってきた別方面行きの電車に乗って扉が閉まる直前に慌てて降りている観光客もいました。

8:41のに乗るつもりだったのですが、20分近く遅れてきました。そのせいもあってかかなり混雑してました。本数はそんなに多くないのでチェックはしておいた方がいいと思います。ポンペイ・スカヴィ駅には9時30分過ぎぐらいに到着しましたので30分強ぐらい乗ったと思います。時刻表はここで確認できます。http://www.sorrentoinsider.com/en/naples-to-sorrento-train-schedule

ちなみにちょっとマニアックですが、ヴェスヴィオ周遊鉄道は狭軌だと思います。

チケットの購入

ポンペイ・スカヴィ駅からすぐ近くの遺跡への入り口

ポンペイ・スカヴィ駅ではいっぱい観光客がおります。一目散に入場券売り場を目指します。人の流れにしたがい改札を出て右手方向に。入場券売り場はすぐに見つかりましたが、すでに列ができています。どこに並べばいいのかと窓口を探します。そしたら列ができているのは事前予約のチケット引き換え用窓口。当日券売り場は1組しか待っている人がいません。駅から私の前を歩いている人も多かったですし、そんなことがあるのかと半信半疑でしたが、間違いなく当日券売り場でした。

チケットを購入したので近くにあるインフォメーションセンターに行き、マップと各所の解説が書いてある日本語の冊子「ポンペイ遺跡ガイド」を入手しました。両方とも無料です。「ポンペイ遺跡ガイド」はウエブ・サイトでも見たりダウンロードできますので、見学を計画する際に役立つと思います。

「ポンペイ遺跡ガイド」 http://pompeiisites.org/wp-content/uploads/Pompeii_JA.pdf

古代ローマが生き生きと感じられる遺跡

感動しました。予想以上です。言葉が見つからないです。規模も質も素晴らしすぎます。

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火山灰・火砕流で一気に覆われてしまったポンペイ。結果的に光や空気・雨・風にもさらされず、また火山灰・火砕流の成分も保存には良かったようで、良質な状態で古代ローマの当時の様子を生き生きと今に伝えています(修復の巧みさによるところが大きいと思いますが)。

フレスコの鮮やかさ、モザイクの緻密さ、街並みの美しさなどにも驚かされるのですが、石膏により象られたポンペイの人々の姿。火砕流に襲われた瞬間を伝えています。これにはほんとうに圧倒されます。

やはりおおらかな性表現

控えめな画像にしていますが、大胆なものもかなりあります

ナポリの国立考古学博物館の秘密の小部屋にあったような男女の交わりなど性に関するフレスコ画や彫刻がありました。この時代のおおらかさに驚かされます。

娼館は見られず!

見たいと思って見られなかったのが、ポンペイ遺跡観光のハイライト?「娼館」です。ここはほとんどみなさん行くのではないでしょうか。もうすぐ閉まるという時間に見つけるのにウロウロ。入り口はすぐそこというところまで行ったのですが、なぜか道がふさがれていてう回。入り口にたどり着いた時にはクローズされてました。

残念な記念撮影

以前にも書いたことがありますが、記念撮影自体は悪いことではないと思います。撮影された画像などが多くの人の目にとまり、遺跡・遺物・美術品などが広く知られるとともに多くの人の理解が深まることも期待できるからです。残念なのは撮影の仕方です。他の鑑賞者の邪魔になったりするのも論外ですが、ふれるべきでないものにふれたりするケースが見られます。ポンペイでも見かけました。雑誌のグラビアのようなポーズをとる観光客。レンガの柱に寄りかかり、その右足は“く“の字になって靴底はレンガの柱にかかっています。いろんな意味で痛い人でした。他の博物館でもペタペタ触られた結果、ツヤツヤになっている石像などもしばしば見かけました。鑑賞や撮影の邪魔になるのは展示物を傷つけませんが、触れることなどは展示物・作品を傷めることにつながるので、絶対に避けるべきことです。

数多い団体

それにしても団体は多かったです。特に午前中はひっきりなしでした。団体が多いのは良いのですが、ちょっとゆっくり見ようと思って団体が去るのを待っても、一つの団体が去ると次の団体がすぐにやってくるといった、団体の順番待ちも発生していて、落ち着いて見られないこともありました。私が見ている目の前に横入り的に横切るガイドさんに団体さん、大きな声で説明するガイドさんなど少々傍若無人なふるまいは勘弁していただきたかったです。今はガイドさんの説明を一人ひとりがイヤフォンで聞くことができる装置もありますので、そういうのを使ってくれると良いのですが。

丸一日でも足りない

インフォメーションでもらった地図とガイドブックを片手に丸一日、ポンペイ遺跡を見て回りました。修復の関係もあってかいくつか非公開のところがありましたが、だいたいは見ることができました。ただかなりの駆け足。時間が余ったら、同じくヴェスヴィオ火山の噴火で埋まってしまった、近くにあるエルコラーノ遺跡を見ようかと思っていたのですが、そんな余裕はまったくありませんでした。

この日の大失敗

この日、大失敗をしてしまいました。カメラの予備バッテリーを持っていくのを忘れてしまいました!いつも今回の旅用に購入した一眼レフで撮っています。安いものですが、腕のなさをかなり補ってくれます。これの予備バッテリーが…。コンデジに切り替えましたが、なんとこちらもバッテリー切れ!予備バッテリーも同様に忘れていて…。最後はスマホ。返す返す残念です。いつもちゃんと持ち歩いてるのに。ショックでした。

帰りのキップは購入が大変

朝、入場券を買った後、帰りのキップを買っておこうかとも思ったのですが、別の出口から出る可能性を考えて買いませんでした。結局、同じ駅になったのですが、帰りはかなりの行列です。キップを買うのに並んでいたら電車が1本行ってしまいました。白タクもいましたね。結局、3,40分ぐらい並びましたし電車待ちもしましたので、ナポリに戻るのに意外に時間がかかってしまいました。

それにしてもポンペイ遺跡の発掘・調査・研究・保存などほんとうに頭が下がります。このような場所は未来へときちんと継承していくことは国家とか宗教とかを超えて私たち人類の責務だと思います。

 

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