DAY45 2017.12.28 ナポリ

天気があまり良くない一日でした。今日はナポリの市内観光です。まずは考古学博物館から。地下鉄でMuseo駅に行きます。

ナポリ国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli)

ナポリに来たら見逃せない博物館

URL: https://www.museoarcheologiconapoli.it

美しい展示資料がいっぱい

必見です。

ここでは、ナポリ周辺各地などで発掘された考古学の成果を見ることができます。ポンペイが中心かというとそうではなく、エジプト、ギリシャ、ローマなどの遺物なども含め先史時代からの考古学全般の博物館です。展示資料はかなり充実していますが、とりわけモザイクやフレスコ画、彫刻が素晴らしかったです。また、「日時計の大広間」というとても美しい部屋もありました。ちなみに、今まで見たどの博物館よりもエジプトの棺の変遷史の解説グラフィックパネルがわかりやすかったです。

ポンペイ関連の展示ももちろん充実しています。ポンペイを訪れる前に行って予備知識を得るのもいいでしょうし、ポンペイを見た後に訪れるのもいいと思います。特に模型は全体像を把握するのに良いかもしれません。

<広告>

日本語のフロアガイド(パンフレット)もあったので、それを頼りに館内を見学しました。

「秘密の小部屋」

グーグル翻訳で訳してみました。14禁だということがわかりました

なんだろうと思ってのですが、日本でいえば18禁。ポンペイ遺跡から発掘されたセクシャルなモザイクや造形物などが展示されていました。このような展示があるというのは知らなかったので、少し驚きました。でもおおらかといえばおおろかな印象を受けました。いつの時代も変わらぬ人間の性(さが)。昔の人に親近感をちょっと感じました。興味深かったのは、年齢制限。こちらでは14歳からのようです。

サッカーの企画展入り口。別料金

企画展も行われていました。見なかったので正確なことはわからないのですが、なぜかサッカーの企画展をやっているようでした。

帰る時には大行列ができていました。早く入って良かったです

入館は開館直後ぐらいでほとんど並ばずに入れたのですが、帰る時には大行列ができていました。

あっちもこっちも大混雑!

ナポリのドゥオーモ

続いて向かったのは、ナポリのドゥオーモ(サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂)。ミサ中で信者のみ。観光客はダメらしいよってほかの観光客のおじさんが教えてくれました。入り口のところにいる係の人に聞いてみたら、“5 hour, open”と腕時計を指差しながら教えてくれます。どうやら5時以降なら入れるということのようです。タイミングが合えば出直すことにして次に向かいます。

次はナポリの地下遺構を見学できるという“Napoli Sotterranea”に行きましたが大行列。諦めて、すごく美しい彫刻があるサンセヴェーロ礼拝堂博物館へ。なんとここも大行列…。どこもかしこも行列です。通りをみてもいっぱい観光客がいます。行くところは似たり寄ったりになりますので仕方がないですね。

気を取り直して、王宮に向かいました。地下鉄で行こうかと思ったのですが、歩きたいという気持ちがまさりトレド通りを行くことにしました。トレド通りは危ないと言われるスペイン地区に面していますので悩みましたが、昼間でしたし、通りの様子も観光客などで人通りが多く大丈夫そうだったからです。

 

王宮 (Palazzo Reale di Napoli)

外からではわからない内部の豪華さ

URL: http://palazzorealenapoli.it/

大きな建物ではあるのですが、役所っぽい外観のように見えてしまい、王宮という感じがあまりしませんでした。

ところが内部に入ると雰囲気が一転。豪華絢爛。華麗です。ギャップに驚きました。ここは、かつてのフランス王家で現在もスペイン王家につながるブルボン家の王宮だったそうです。現在見られる建物は17世紀のものらしいですが、この地への王宮建設は16世紀初頭にさかのぼるようです。

それにしてもさすが王宮です。内部に劇場までありました。

あまり混雑していませんでしたが、なぜでしょう?世界遺産「ナポリ歴史地区」を構成する建物でもあるので、観光客がいっぱいでも不思議はないのですが。ナポリの地下探検とかサンセヴェーロ礼拝堂博物館があれだけ大行列ができていたので少し驚きました。ゆっくり見ることができてよかったのですが。

<広告>

 

ヌオーヴォ城(Castel Nuovo)

新しくはない“新しいお城”

URL: http://www.comune.napoli.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/EN/IDPagina/1372

“nuovo”はイタリア語で「新しい」という意味。卵城に対して新しいということのようです。建設は13世紀からですから歴史があります。別名アンジュー砦。アンジュー家出身のナポリ王カルロ1世が建設をはじめたからだそうです。内部は市立博物館として活用されていて、絵画などを見ることができました。天気と古さのためか、雰囲気はちょっと陰鬱な感じがしてしまいました。

ここも「ナポリ歴史地区」を構成しています。

 

卵城(Castel dell’Ovo)

天気が良ければきっとナポリの絶景が見られる(はず)!

URL: http://www.comune.napoli.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/1433

強い風が波を舞い上げます

有名なイタリア民謡(カンツォーネ)「サンタ・ルチア」でうたわれたサンタ・ルチア地区を通って卵城に行きました。

ここは、もともとはローマの軍人の豪華な別荘だったそう。今でもこのあたりは高級ホテルが立ち並んでいるぐらいとても景色がいいところです。当日は風がビュービューでかなりの悪天候。景色どころではなかったですが…。

11世紀前半のノルマン人がナポリを支配した時から要塞として使われてきたようです。「卵城」という変わった名前の由来ですが、ノルマン人が城を築く時、基礎に卵を埋めて、「この卵が割れる時には城もナポリも滅びる」とか「卵が割れる時、城はおろか、ナポリまで危機が迫るであろう」と呪文をかけたという伝説に由来するそうです。なんでこんな呪文をかけたのでしょうね。それに、こわれやすいからなんでしょうけど、なぜ卵だったのでしょう?

ちなみに、卵城の屋上からの風景が「ナポリを見てから死ね」の場所だとか。確かに天気がよければ、サンタ・ルチアの港の風景、ナポリの街並み、ヴェスピオ火山、地中海など絶景が見られそうです。

 

地下鉄のパブリック・アート

まだ明るかったですし、タイミング的にもよさそうだったので、ドゥオーモに行くことにしました。移動は地下鉄にしました。パブリック・アートを見たかったからです。

ニューヨークの地下鉄のパブリック・アートも良かったですが、ナポリのパブリック・アートもかなり良かったです。私が知らないだけでかもしれませんが、ナポリのはあまり話題になっていないような気がします。もっと広く知られればいいのにと思いました。ナポリの地下鉄のパブリック・アートの画像をここでまとめて紹介します。

 

サンセヴェーロ礼拝堂博物館(Museo Cappella Sansevero)

美しすぎて彫刻とは思えないキリスト像

URL: http://www.museosansevero.it

天気は悪かったですが待ちました

ドゥオーモに行く前に、サンセヴェーロ礼拝堂博物館に行きました。列は少し短くなっていたので並びました。それでも40分ほど並びました。内部は撮影NGでした。

ここには数々の彫刻があります。どれも素晴らしい作品ですが、なかでも「ヴェール(聖骸布)に包まれたキリスト像」はすごいです。スーパーリアリズムというかものすごく写実的です。しっとりとした感じが大理石の彫刻とは思えません。いったいどのように彫ったのか。その繊細さに驚きです。

あともう一つの見ものは、血管や内臓などによる人体模型。グロテスクと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、びっくりします。科学館にあってもよさそうなものでした。

大きな博物館(美術館)ではないので、短時間で見終わってしまうかもしれませんが、チャンスがあれば訪問するのも良いと思います。

 

サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂(ドゥオーモ:Cattedrale Di Santa Maria Assunta)

大きく美しい大聖堂

5時を過ぎました。大聖堂に行ってみます。入れました!

やはり大聖堂。ナポリの中心的な教会なのだと思いますが、大きくて美しかったです。地下もありそちらも見てみました。新しい感じがしたのですが、ギリシャやローマの遺構が残っているそうです。修復したのかもしれません。

この教会は13世紀にナポリ王カルロ1世が建設に着手して完成したのは14世紀初めのようですが、その前にはネプチューンの神殿があったとか。やはり歴史的な場所に建設されているのですね。

この大聖堂にはサン・ジェローナの礼拝堂があり、サン・ジェンナーロの血液が入った小さな壺が納められているそうです。この血液は普段は乾ききっているのですが、5月の第一日曜と9月19日には液体化するのだとか。この奇跡が起こらない年はナポリに災害が起こるという伝承もあるようです。やはり教会にはいろいろないわれや伝承があるのですね。

ちょうと尾籠な話で恐縮ですが、この教会でトイレをかりました。有料で0.5ユーロでした。ただ0.1ユーロほど足りず。切迫はしていなかったのでまぁいいかという感じで帰りかけたら近くにいたシニアの方が小銭をくださいました。ほんとにありがたいことです。ちょっとした親切は身にしみます。うまくお礼がいえなかったのが残念です。帰りに少しばかり献金させていただきました。

 

天気は良くなかったりうまく一筆書きではまわれなかったりもしましたが、ナポリの街中をいろいろ歩けて良かったです。明日はポンペイに行きます!

ナポリの街の風景

 

今日の歩数:29,405歩  世界一周はあと35日