ミラノに来たのは「八十日間世界一周」のルートだからですが、ここには必見の絵があります。「最後の晩餐」です。
- サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会(Chiesa di Santa Maria delle Grazie )
- レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館(Museo Nazionale Scienza e Tecnologia Leonald Da Vinci)
- サン・マウリツィオ教会(Chiesa di San Maurizio al Monastero Maggiore)
- スフォルツァ城の当たり屋ミサンガ売りに注意!
- ミラノのトリエンナーレ(La Triennale di Milano)
- ミラノの凱旋門
- サンタンブロージョ教会(Basilica di Sant’Ambrogio)
- 王宮(Palazzo Reale)
- ドゥオーモ博物館(Museo del Duomo)
- ミラノのドゥオーモ(Duomo di Milano)
- 高級ブランドが並ぶガレリア
サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会(Chiesa di Santa Maria delle Grazie )
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」がある教会
いきなりミラノ観光のハイライトですが、今日は「最後の晩餐」からです。
事前予約が必要
絶対にみたいと思っていました。予約がなかなか取れないらしいのですが、うまくできました。観光オフシーズンだからかもしません。
予約はネットです。英語でしたが、そんなに難しくはありません。電話でも予約できるらしいですが、イタリア語か英語。ネットで埋まっている場合でも電話だとなんとかなったというネット情報もあります。ネットで予約できない時にはチャレンジしてもいいかもしれません。わかりやすい英語で対応してくれるようですし。また、旅行会社がかなり押さえているようで、公式予約ではいっぱいでも旅行会社のツアーだと大丈夫ということもあるらしいです。
地下鉄でサンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会まで。思いのほか早く着きましたので、教会の中を見せていただいたりすこし周辺を歩いたりしてみました。
集合場所の入り口はすぐにわかったのですが、チケットは別の建物で引き換え。その場所がわかりづらくてちょっとまごつきました。舞い上がっていて表示を見落としたのかもしれません。
作品保護のための2つの前室
時間になり集合場所へ。見学はグループ単位で1グループは15名とか25名の定員だったと思います。観覧時間は1グループ15分。気分が高まります。
前室が2つありました。外気を侵入させないようにしながら湿度管理・温度管理をするためですが、2室というのはしっかりしています。前室には昆虫や鳥などを含めた異物の侵入防止という役割も当然あります。
グループ全員が一つ目の前室に入ると扉が閉まり少しして次の前室の扉が開きます。そしてまた2番目の前室に全員が入ると扉がしまり次の部屋に入ります。そこに「最後の晩餐」がありました。
いよいよ「最後の晩餐」と対面
「最後の晩餐」がありました。うすぼんやりとした光に浮かんでいます。
思ったよりも大きく、思ったよりも淡い絵でした。感動です。やはり本物を自分の目で見ることはほんとうに素晴らしいことです。15分があっという間でした。
「最後の晩餐」の反対側の壁にはダ・ヴィンチではないですが「キリストの磔刑」があり、こちらも素晴らしい作品です。
部屋は薄暗く照度が管理されています。また、湿度もあげているようでしっとりとした感じがします。それほど「最後の晩餐」は繊細で脆弱なのでしょう。修復が逆に絵を傷つけてしまったり、洪水や戦災にも見舞われたりしたこともあったようです。そもそも製作技法そのものが損傷しやすいものだそうです。フレスコ画だと思っていたのですが、そうではなくテンペラ画に似た新しい技法とのこと。いただいたリーフレットに記載されていました。そうした「最後の晩餐」が歩んできた歴史を知ると残っていること自体が奇跡的というのもわかります。
ちょっと残念な見学者がここにもいましたが、予約がうまくとれ実際に自分の目で見ることができほんとうに幸せな気分でした。
世界遺産に登録されていますが、まさに人類の宝。ほんとうにあっという間の15分でした。余韻に浸りたいところですが、次の「レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館」を目指しました。
レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館(Museo Nazionale Scienza e Tecnologia Leonald Da Vinci)
産業技術の展示が充実しているイタリア一の科学技術館
URL: http://www.museoscienza.org/
サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会からは歩いて5、6分のところにあります。ただ入り口がわからずぐるぐる回ってしまいました。やっと見つけたと思ったら出口。入り口は反対側だといわれてしまいました。そこに向かって再び歩くものの建物と敷地の形状のためかやはり入り口をなかなか見つけられませんでした。ヨーロッパの街中にある既存建物を利用しているミュージアムは入り口がわかりづらい場合があります。
ここも見たかった科学館の一つ。イタリアで最大の科学と技術の博物館です。設立は1953年。そんなに古い歴史があるわけではないですね。建物は、16世紀初期の修道院だったところ。このため空間的な制約もかなりあり、窮屈な感じの展示も少なくありません。アメリカのようなドーンとした感じとは違います。ただし、航空機や鉄道車両などの大型展示物は別棟になっています。
どちらかというと産業技術など技術系の展示が充実していて、歴史的な技術遺産を見ることができます。特に重要で貴重なものは、“MUSEUM HIGHLIGHTS”としてチラシ(リーフレット)にまとめられています。日本語もありました。科学系の展示には、CERNの加速器を紹介するなど粒子物理学や遺伝子・バイオなど最先端科学の展示もありました。ハンズオン展示・体験展示は少なめでした。また科学原理・法則に関する展示も少なかったように思います。実験室・ワークショップスペースがいくつかありました。科学技術の領域に応じて分けているようで面白かったです。
いくつも面白くて興味深い展示があるのですが、私が感動したものをあえて絞りこむと大きくは2つ。一つはダ・ヴィンチのスケッチをもとにした模型。かつてANA(全日空)のロゴマークになっていたヘリコプターをはじめ発明品が模型になっています。いろいろなところでダ・ヴィンチの模型を目にする機会はあると思いますが、やはり質・量ともに圧倒されました。
もう一つは航空機の実機。これは私が飛行機好きなのがたぶんに影響しているのですが、本物がたくさんあるのは圧巻で感動的です。
圧巻といえば、屋外に潜水艦の展示があります。これも迫力がありました。
とても大きな館ですので、館のパンフレット(マップ)は必須です。こちらは日本語があるかはわかりませんが英語はありました。
サン・マウリツィオ教会(Chiesa di San Maurizio al Monastero Maggiore)
四面のフレスコ画がともかく見事な教会
URL: http://www.turismo.milano.it/wps/portal/luogo/museoarcheologico/infoecontatti/sanmaurizio
科学技術博物館の次はミラノ最古の教会というサンタンプロージョ教会に向かいましたが、シエスタでしょうか、閉まっていました。そこでサン・マウリツィオ教会に行きました。
4面が壁画に覆われているとはわかっていたのですが、実際に見るとその美しさに見とれてしまいました。
教会は前後に2つの礼拝堂が並んでいるようになっていて雰囲気・趣が異なりますが、両方ともと美しかったです。ここにもダ・ヴィンチ作ではないですが「最後の晩餐」がありました。
イタリア政府観光局のサイトによりますと、この教会の起源は8~9世紀。建物は1500年代に建築され女子修道院として1798年まで使われていたようです。その後は兵舎、女学校、軍病院に使われていたとか。本当のことなのでしょうが、ちょっと不思議な使われ方です。現在は、考古学博物館の拠点としても使用されているそうです。
スフォルツァ城の当たり屋ミサンガ売りに注意!
ダ・ヴィンチの天井画が見られるということなので、スフォルツァ城に行きました。
お城の前あたりには、いっぱい物売りがいます。観光地によくある風景です。ここに質の悪いのがいました。当り屋ミサンガ売りです。ミサンガを手にして軽くぶつかってきました。はらりと落とします。拾えと言ってきました。これが手です。もし拾って手渡したら、汚れて売り物にならないとか難癖をつけてくるのが見え見えです。もちろん拾いません。ノーと言って立ち去りました。追いかけてくるかと思いましたがきませんでした。追いかけてきたら騒ぎ立てるぐらいの気持ちでしたが、特にトラブルにならず良かったです。観光地はどこでも物売りがいますが、ここのミサンガ売りは他に比べてしつこかったです。しつこいだけではなく、私があったような当たり屋もいます。どうぞお気をつけください。
で、肝心のダ・ヴィンチですが、あいにくこの時はクローズでした。修復の関係かもしれません。ミサンガ売りといいふんだりけったりです(笑)。
ミラノのトリエンナーレ(La Triennale di Milano)
トリエンナーレ?
URL: http://www.triennale.org/
グーグル・マップで見ると、スフォルツァ城の近くに「ミラノ・トリエンナーレ」があります。トリエンナーレをやっているなら、せっかくの機会ですから行ってみることにしました。
結論的にいうと、いわゆる3年に1度開催される芸術祭のトリエンナーレではありませんでした。どうやらトリエンナーレという名の展示会場のようでした。チケットには“Since 1923 La Triennale is the italian institution for arts, design, architecture, fashion and cinema”って書いてありました。グーグル翻訳をすると「1923年以来、トリエンナーレは美術、デザイン、建築、ファッション、映画のためのイタリアの機関です」となります。調べてみると、ミラノのトリエンナーレは2016年4月から12月にかけて行われたようです…。紛らわしいです。
そんなこととはつゆ知らず館内を鑑賞しました。現代美術作品がいくつもあって中にはおもしろいなぁと思うような作品もありましたが、正直なところ、ミラノのトリエンナーレってこんなものかとちょっとびっくりしました。作品の質とかではなくトリエンナーレとしての規模感のことです。結果的には先に述べたように誤解ではあったのですが。
ミラノの凱旋門
スフォルツァ城やミラノ・トリエンナーレがあるところは、センピオーネ公園(Parco Sempione)という市民のための公園になっています。凱旋門が見えたので近くに行ってみました。パリの凱旋門ほど大きくはないですが、きれいな凱旋門(Arco della Pace)で、記念撮影をしている人も多かったです。
サンタンブロージョ教会(Basilica di Sant’Ambrogio)
ミラノ最古の教会
URL: http://www.basilicasantambrogio.it/
まだ日が沈むまでに少し時間がありましたので、ミラノ最古の教会「サンタンブロージョ教会」を見学させてもらうことにしました。歩いて戻ります。
この教会の歴史は4世紀にまでさかのぼるようです。ということは1600年ぐらい前ということになります。この頃の名残は遺構などとしては残っているのかもしれませんが、確実に目にすることができるのは8世紀とか9世紀に建立された南側の塔だそうです。1200年とか1100年前と考えるとすごいです。
一見したところ際立った特徴はわかりませんでしたが、それだけに歴史というか趣を感じる教会でした。
王宮(Palazzo Reale)
さまざまな展示が行われるギャラリー?
URL: http://www.palazzorealemilano.it/
ドゥオーモ、ガレリア、スカラ座などがある中心部に出てみることにしました。
ドゥオーモがある広場に「王宮」があります。下調べはあまりしていなかったのですが、どんな王宮か見てみることにしました。企画展などのバナーは見かけるのですが、国王が住んでいた部屋とかを見るようなチケットは売ってないように見えました。そこで「Royal Palace とかRoyal Apartmentを見たい」といって聞いてみたのですが、どうやらそういうのはなさそうでした。中を見たいならこっちに行けば無料のところがあるよって教えてくれました。そこではスカラ座のオペラで使われたらしい舞台衣装が展示されていました。それはそれで面白かったです。すこしだけですが王宮らしい内装も見られました。
ドゥオーモ博物館(Museo del Duomo)
ドゥオーモの彫刻など装飾品が見られるミュージアム
URL: https://museo.duomomilano.it/
王宮の一角にドゥオーモ博物館があったので寄ってみました。ドゥオーモの中にあるのではありません。ドゥオーモに飾られていたらしい彫刻などが大量に展示されていました。ステンドグラスなども美しかったです。
チケットはドゥオーモの屋上にあがるセット券なども販売していましたが、単独チケットにしました。今にして思えば、ここで買っておけばよかったです。というのは後で来たときはもうチケットの販売が終わっていたからです。ドゥオーモの上に上がれなかったのは残念です。
ミラノのドゥオーモ(Duomo di Milano)
ミラノを見続けてきた中心部にある大聖堂
URL: https://www.duomomilano.it/
まさにミラノの街の中心部にある大聖堂です。ミラノのシンボルといえるでしょう。
1386年に建設が開始され1813年に完成したミラノのドォオーモ。完成までに426年かかっている計算になります。ただその完成のあとにもいろいろと手を加えたようで、完成までに500年とか600年という記述もみかけます。いずれにしてもすごい時間です。そして圧倒されるような巨大さ。世界最大級のゴシック様式の教会というのはなるほどですし、中断があったにせよ時間がかかったのもわかるような気がします。
入るのに並んでいました。セキュリティ・チェックがあったので時間がかかっていたこともあると思いますが、観光客に人気の場所であるのは間違いないようです。
中ではちょうどミサ(リハーサル?)を行っていました。パイプ・オルガンの音も聞こえ、なんとも厳粛な気持ちになります。
内部はもちろん美しいのですが、やはりその広さ・高さ・大きさに圧倒されます。陽が沈んだ後なので仕方ないですが、ステンドグラスが良く見えなかったのはちょっと残念でした。
高級ブランドが並ぶガレリア
ホテルに戻る途中、ガレリアをちょっと見てみました。高級ブランドが並んでいますが、中央のクリスマス・ツリーがとてもきれいでした。
もう明後日はクリスマス・イブです。
今日の歩数:29,925歩 世界一周はあと41日