いよいよルーブル美術館です。この館のことは、私が出る幕はまったくないほど多く語られています。ここでは今回の見学での個人的な体験や感想をいくつか記したいと思います。
ルーブル美術館(Musée du Louvre)
人類の至宝を見られる入館者数世界一の美術館
- URL: https://www.louvre.fr/
- 日本語サイト: https://www.louvre.fr/jp
開館と同時に入館!
開館の少し前に到着。すでに多くの人が待っていますが、さほどではありません。ハイ・シーズンはかなりすごいことになりそうです。ミュージアム・パス用の列に並びますが、前に並んでいるのは10、20人。9時の開館とともにほぼ一番乗りで入館しました。開館前にピラミッドのガラスから地下の広場が見えたのですが、銃を構えた兵士の姿が…。不審物のチェックをしているのでしょうか。兵士の姿を見たのはこの朝の入館の時だけで、昼間の時間帯は見かけませんでした。
シンボル性と機能性を兼ね備えたルーブル・ピラミッド
ルーブルに来たのは2回目。前回はおよそ30年前。その時はこのルーブル・ピラミッドをまさに建設している最中。賛否両論あると思いますが、今ではすっかり定着しルーブル美術館のシンボルにもなっているのではないでしょうか。そうした点はまるでエッフェル塔のようですね。
ここから地下に降りプラザ的なところから各展示室に向かうようになっています。これは大英博物館の「グレート・コート」と同じ方式。シカゴの科学産業博物館もそうでした。このテーマパークでもおなじみのプラザ方式は博物館・美術館ではどのように機能するのかとても興味があったのですが、やはりすごく機能的だと思いました。このルーブル・ピラミッドはシンボル性と機能性を兼ね備えているといえると思います。
ここや別のところにある逆ピラミッドは、小説や映画の「ダ・ヴィンチ・コード」にも重要なシーンとして登場します。その点でも実際に見るのを楽しみにしていました。もちろん日本に帰ってきてから映画を見直しました。
数々の人類の至宝
Wikiによると、ルーブル美術館の展示点数は35,000点近くで、60,600㎡の展示スペースに展示しているそうです。収蔵数は38万点以上ということですから、展示されているのは1/10以下ということになります。
それらはみな人類の至宝といっていいほど質の高いもの。紀元前の古代のエジプト、オリエント、ギリシャ、ローマなどから19世紀の絵画・彫刻まで。人類の文明・文化の歩みが一堂に会しているといえるでしょう。
モナ・リザの警備は厳しくなった?
かつて盗難事件や損壊事件があったことから考えるとこれぐらいの警備は当然だと思うのですが、以前はもっと間近に見られたような気がします。それにしても多くの人です。とはいえ調べてみるとまだいい方なのかもしれません。ちょっとタイミングを待てばこのように正面で見ることもできましたから。といってもここでゆっくりじっくり見る勇気はありませんでした。
豪華なナポレオン3世のアパルトマン
以前に来た時に見た記憶がないのですが、ナポレオン3世の住居がありました。豪華絢爛です。ベルサイユ宮殿にも負けないのではと思ってしまいました。ここは団体客もいなかったですし他所に比べて空いていてわりとゆっくり見ることができました。ルーブルにこんなところがあったのかと正直驚きました。ベルサイユ宮殿まで行く時間がない方はここを見ておくのも良いかもしれません。
一部閉鎖中で残念
だいたいは見ることができたのですが、一部閉鎖中がありました。2階(日本でいう3階)が木曜日は閉鎖らしいです。ここも見たかったのですが残念です。ルーブルは日によって閉室している展示室があるようですので、事前に調べておいた方がいいかもしれません。日本語のサイトにも閉開室情報がのっていました。
世界中からやってくる
こうした人類の宝を見るために、2016年は740万人が世界中からやってきたそうです。過去には1,000万人を超えたこともあるとか。
入館者の7割はフランス以外からというデータもあるようです。実際、外国人が多いなという印象を持ちました。特に中国・台湾と韓国の団体が目立っていました。他の国も団体は来ているのですが、団体数は中国と韓国が多いように感じました。欧米系の入館者は個人単位(ファミリー単位)での来館が多いので、余計に目立つのかもしれません。
ちょっと残念な館内マップ
館内マップは全部で13か国語版が用意されていて、日本語もあります。
ただ少しわかりにくかったです。巨大なルーブルですからなかなか難しいのだと思いますが、もう少しなんとかならないかなと思います。
マップはパースがかかっているというか少し斜めにかかれていますが、シンプルに平面図にして部屋番号を書いてくれた方がわかりやすいのではと思いました。自分の位置を把握するのもなかなか大変です。
アプリを使うのも有効かも
館内では無料WiFiが使えます。ルーブル美術館オリジナルのアプリもありますので、これをうまく使うと紙のマップの代わりにもなりそうです。また、解説を読んだり音声ガイドを聞いたりできますので、充実した見学ができそうです。
ちなみに音声ガイドの貸し出しもあります。ハードは任天堂の3DSを使っていて少しびっくりしました。
逆ピラミッド
逆ピラミッドというか逆さピラミッドもあります。あかり取りの天窓の役割を果たしているようです。ここができたのは1993年ということですから、エントランスのピラミッドができて5年してからですね。ここはちょうど地下鉄の駅に向かうのに通る場所でもあり、その周りには商業施設が並んでいます。ちなみに、映画「ダ・ヴィンチ・コード」ではこの逆さピラミッドに秘密が…。
映画つながりで、ちょっと意外な映画にルーブル美術館が登場していたので、ご紹介。「ワンダーウーマン」です。主人公のダイアナ=ワンダーウーマンは、ルーブル美術館の〇〇〇なんです!冒頭に登場します。映画自体もなかなか楽しめました。
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大満足のルーブル美術館
やはりルーブル美術館でした。大満足です。またいつか必ず来たいです。
コンシェルジュリー(Conciergerie)
マリー・アントワネットが収監されていた牢獄
URL: http://www.paris-conciergerie.fr/
少し時間がありそうだったので、シテ島にあるコンシェルジュリーに歩いていきました。ノートルダム大聖堂の近くです。
このコンシェルジュリーはもともと王宮として建てられた建物ですが、その後、高等法院(裁判所)や牢獄にもなった場所です。現在は、パレ・ド・ジャスティス(司法宮)とよばれ現役の司法機関が入居しています。その一部がコンシェルジュリーとして観光客に公開されています。
ここはなんといってもマリー・アントワネットが処刑前に過ごした場所として有名で、ここでのエピソードを知ることができます。
それにしてもなんとなくじめじめした感じのところでした…。
ここは「パリのセーヌ河岸」の一部として世界遺産に登録されています。
サント・シャペル (Sainte chapelle)
全面のステンドグラスが美しい教会
URL: http://www.sainte-chapelle.fr/
コンシェルジュリーの隣にあるサント・シャペルにも行きました。ここもパレ・ド・ジャスティスの一部です。もちろんコンシェルジュリーと同様に世界遺産に登録されています。
この教会はゴシック建築の精華ともいうべき美しさを持った教会です。興味深かったのは礼拝堂が二層になっている点で、1階と2階にそれぞれ礼拝堂があります。なぜ上下二層の礼拝堂が設けられたのかはわからなかったですが、2階の礼拝堂はステンドグラスがともかく見事です。四周がステンドグラスで創世期からキリストの復活までが描写されているそうです。
もともとこの教会は茨の冠などキリスト受難の聖遺物を保管するためにルイ9世の命により13世紀に建築されたとか。聖遺物は現在近くにあるノートルダム大聖堂の宝物庫に保管されているようです。
ちなみに、このサント・シャペルはコンシェルジュリーとともに現存する最古のフランス王宮の建築物だそうです。
パリは見所がたくさんあるところですからここを訪れる日本人観光客は多くはないかもしれませんが、訪れてみるといろいろなことがわかりますし美しさもあります。ここもコンシェルジェリーも短時間の滞在でしたが、十分訪れた価値はあったと思います。
日本を出発したのが11月14日。今日は12月14日。まる1か月です。緊張やドキドキすること多かったですが、ここまでなんとか無事に旅することができました。これからも安全第一に旅をしたいと気持ちを新たにした日でした。
今日の歩数:25,936歩 世界一周はあと49日