「八十日間世界一周」ゆかりの地めぐりは続きます。次に向かうのはブリンディジ。今日では訪れる人も少ないようですが、アッピア街道の終点にして、古くから重要な港だったところです。
アッピア街道の終点・ブリンディジへ
Frecciargentoでブリンディジへ
ローマ・テルミニ駅を8:05発のFrecciargento(「銀の矢」という意の造語)でブリンディジに向かいます。13:02着ですから約5時間の旅です。鉄道ですが、アッピア街道と並行しているようなルートです。
車窓からの風景も良かったです。イタリアのいろいろな風景が見ることができました。のどかな風景が見えたり、山が見えたり、海が見えたり。南に行けば行くほどオリーブ畑がたくさん見えました。5時間の乗車時間ですが、特に持て余すということもありませんでした。
今回の旅では飛行機、鉄道、バス、自動車などの長時間移動もかなりあったのですが、なぜか時間を持て余すとか飽きてしまうということがありませんでした。わりとすぐに飽きてしまうことが多いのですが。緊張のせいでしょうか。
ブリンディジに到着です。駅からは歩いて旧市街地側にあるホテルに向かいます。人の姿はあまり見かけませんでしたが、田舎町という感じではなくてそこそこの規模の街のようです。ミラノからローマに移動した時、ずいぶん暖かくなったと感じましたが、ここはさらに暖かいと感じました。
この日の宿泊先は、ホテルというより民宿みたいなところでしたが、とても広い部屋でした。一息いれて散策にでます。
ブリンディジの歴史
かつて日本を含むアジアとヨーロッパと結ぶ航路の発着地の一つだったブリンディジ。「八十日間世界一周」でもここからスエズ運河を経由してインドに向かっています。
ブリンディジはアッピア街道の終点。アドリア海に面していてローマ帝国の時代から地中海の要衝として栄えていた港です。中世には十字軍を送りだす港だったとか。現在でもギリシアやアルバニアへのフェリー航路などがあります。
森鷗外の「舞姫」の冒頭にもブリンディジが登場します。「嗚呼、ブリンヂイシイの港を出でゝより、早や二十日あまりを経ぬ。」森鷗外もきっとブリンディジ航路でヨーロッパから帰ってきたのですね。
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アッピア街道の終着点 “Colonne Romane”
街は閑散としています。閉まっているお店も多いです。
港に着いて少し歩くとすぐに目的のアッピア街道の終着点を示す円柱“Colonne Romane”がありました。これはレプリカ、再現したもののようですがシンボリックなモニュメントです。
円柱のそばには教会や考古学博物館があります。考古学博物館はお休み。年末休館のようです。
ブリンディジの街を散策
港のあたりを少しぶらついてみました。どこに行くのか、どこから来たのかわかりませんが、フェリーも見えました。港を散策した後、歴史的な建造物なども見ながら来た時とは違う道を通ってホテルに戻りました。ブリンディジにはヴェルヌの小説「アドリア海の復讐」にも出てくるアルフォンソ城という城塞や空港近くにフレスコ画が美しいSanta Maria del Casaleという教会があるようですが、アクセスしづらそうでしたので行きませんでした。港とアッピア街道の終着点だけ見られればいいかぐらいのつもりだったのですが、やはり見るという点ではちょっと寂しかったです。アクセスしづらくても行っておいても良かったかもしれません。
今日の歩数:11,363歩 世界一周はあと37日